乾杯 自動酒燗器
構造はどうなっているの?
●本器は各種料理店、飲食店において酒のお燗作業を間接熱にてお燗する方式を取り入れ、酒の風味をそこなわず、お燗作業を経済的に効率化、スピード化する省力機器として開発されたものです。
●本器は100V1KW(10A)の電力を必要とします。電気容量の契約量が少ない場合、延長コード等の配線不備、配電盤及び本器のブレーカーが切断された場合は、コード線が熱をもつので危険です。
●タコ足配線による使用は危険ですので、電源コードは直接コンセントに接続して下さい。
●内部構造(下図参照)は大別して酒槽、湯槽、酒導パイプ、電磁弁、ヒーター、温度調節器及び液面式電子制御部等で構成されています。湯槽内に充たした水又はお湯をヒーター(温度調節器付)にて必要温度に保ち、湯槽内に配した渦巻状の酒導パイプの内部に酒を通し、湯熱により間接的にお燗します。液面式電子制御装置の働きによりセットされたお銚子に熱燗の注入、停止が自動的に処理されるように設計されています。配線図の仕様の通りAC100VとDC24Vの電気仕様になっています。
●内部点検及び修理の際は危険ですので電源コードをコンセントより抜いてから行って下さい。故障か破損したと思われた場合は危険ですので、使用を中止して下さい。
空炊き・温度過上昇防止装置について教えて?
●空炊防止装置は湯槽の水量が必要量以下になりますと空炊防止装置が作動してブザーでお知らせします。その場合は電源を切って、給水口より水を補充して下さい。
●温度過上昇防止装置は本器内部が一定の温度以上に上昇した場合、ヒーターに流れる電流を遮断して危険防止を行います。
部品組立と取り付け方は?
1)図Aを参照し、ストッパー(感知棒)をストッパー金具
に取り付けます。
(別注品の一体化ノズルの酒出口は、センサーと酒出口が一体化の為取り外しができません。)
2) 図Aを参照し、調整ネジをゆるめてご使用になる徳利の高さに徳利台を合わせて固定します。酒量の調整は、徳利台の高さで調整できます。
3) 本器の脚はアジャスター式で(図B参照)を廻して高さを調節します。2合徳利までは可能です。
4) 図Cを参照し、金網を壜立の中に水平に入れます。金網が入ってないと採酒ができません。
注水と通電については?
1.本器は湯燗方式ですから天板にある給水口キップを取り、付属品のジョウゴで槽に水又は湯(60度C)を正面水位計を確認しながら適量水位になるまで注入してください。約8L入ります。満杯になると余分な水は蒸気抜きホースよりあふれます。水が少なくなったら補給してください。取替えは2~3ヵ月に1回程度です。
2.湯槽に注水が終了後、電源スイッチをONに入れます。電源ランプと湯温ランプが点灯します。温度調節ダイヤルを廻して下さい。湯温ランプが消灯してヒーターに通電し次第に温度が上がります。良燗温度には約30~40分程かかります。
3.指示温度になると湯温ランプが点灯して使用可能になります。使用中に湯温ランプが消灯しますが、ヒーターに流電して温めている状態です。そのまま使用を続けられます。
●採酒の仕方について
(一体化ノズルの場合はストッパーと置き換えてお読み下さい。)
1.燗酒を採酒する時は、お銚子口にストッパーを差込み、銚子台に垂直に置きます。採酒ランプが点灯し、燗酒がでてきます。燗酒が酒停止点にふれると採酒ランプが消灯し止まります。お銚子を斜めに手前に引き出し、ストッパースイッチを元の状態にします。
2.自動採酒が出来ない時又は継ぎ足しをする場合は、手動採酒ボタンを使います。ボタンを押している間、採酒できます。
3.最初の燗酒は酒導パイプの中にたまっている酒が熱い状態でお銚子1本くらい出てきますが、2~3本目より正常な温度の燗酒が連続して採酒できます。又、長時間お燗をつけますと、燗酒の色、風味等に異常が見られる場合がありますのでご注意ください。
4.本器は清酒の電気抵抗値を利用して液面制御を行っております。
清酒以外の採酒テストは自動で止まらない場合があります。
●ご使用後の処理とお手入れ
内部点検は電源スイッチ及びサーキットブレーカーを切って点検します。
1.残酒の抜き取りについて
・途中で酒ビンを抜き取っても酒燗器の酒導経路の部分に酒が約1.5合位残っております。燗酒を採酒する方法にて抜き取ってください
2.パイプ洗浄について
・本器より残酒を抜いてから、空ビンにお湯(水)を入れて採酒の要領で抜いてください。
・使用後のパイプ洗浄はこまめに励行してください。酒導経路に酒が残っていると変質して嫌な臭いがついたり、変色したりします。又、酒の糖分が電磁弁に付着して止まり具合が悪くなったりします。
・燗酒に変色や味に変化が出た場合、パイプ洗浄が不足した状態ですので、濃塩水を酒ビンに入れ、採酒口より流出する状態で一昼夜おきますとパイプの洗浄、殺菌、消毒に効果があります。
3.液面感知制御部(ストッパー)の手入れ
・ストッパースイッチは左に廻して取り外し、熱湯で良く洗浄し、乾燥させて内部の空気の通りを良くさせてから元通りにねじ込みください。重要な役割をもった部品ですので常時手入れを続けていただくと良好な状態が得られます。電極に酒の糖分が付着しますと自動で感知しなくなります。
・酒出口及びストッパー取付部分の周囲はいつも清潔にしてください。燗酒の蒸気でしめりがちです。きつく絞った蒸タオル等できれいに拭
いてください。水滴や酒糖分が着したままにしますと自動で止まらない故障の原因になります。
簡単な故障の処理方法は?
1.電源が入らない場合
- 差込みコンセントの故障
- 配電盤の安全ブレーカが落ちている。
- サーキットブレーカの作動
- サーキットブレーカが落ちている。漏電している、始動時の負荷電流。
- 電源スイッチの故障
- 部品交換。
2.温度に異常が起こった場合
- 全く温まらない場合は、ヒーター又は温度調節器の不良
- 温度調節器のダイヤルを廻して湯温ランプが消灯しない場合は温度調節器の交換、消灯する場合はヒーターの交換が必要です。温度ダイヤル0で点灯しない場合、バイメタルサーモを交換する。
- 沸騰する場合は温度調節器の不良
- 湯温ランプが点灯しない温度調節器の交換
- すぐぬるくなる場合は湯量が少ない
- 湯槽の水位の確認、水の補充をする
3.採酒が自動で出来ない場合
- 本器の内部に水や酒がこぼれた又は酒出口及びストッパー取付部分がヨゴレている
- ストッパースイッチを作動しても採酒ランプが瞬間的について消灯する場合は内部がぬれているのでドライヤー等を利用されますと効果的です。掃除をして乾燥させて下さい。
- ストッパースイッチの不良
- 被覆部分の傷、感知棒のぐらつき、交換する
- コントロールボックスの不良
- 水分の付着又は耐用年数の限度、交換
4.採酒が手動でも出来ない場合
- 酒導パイプ、酒導ホースのつまり
- 採酒ランプが点灯しているが出ない
- パネル板を外し、内部点検洗浄、配線の断線
- び位の金網つまり又は金網が入ってない
- ビン立てを外し点検洗浄
5.自動で止まらない場合
- 清酒以外の使用
- 清酒以外はコントロールボックスの感度調整が必要
- ストッパースイッチの洗浄不足
- 熱湯で洗浄電極に糖分が付着している。又は押ボタンスイッチが入ったままになっている。
- コントロールボックスの不良
- 耐用年数の限度、部品交換
6.手動でも止まらない場合
- 電磁弁のゴミつまり
- 電源を切っても止まらない場合は、分解洗浄又はパイプ洗浄、前面扉を開けて作業
- 電磁弁の不良
- スプリング等の疲労による交換
- 押ボタンスイッチの不良
- 部品交換
7.酒に色がつく場合
- 燗さまし又は長い時間お燗の状態で採酒しない
- 残酒を抜いてパイプ洗浄、塩水を使用すると効果的です
- 取説パイプ洗浄の項参照
8.酒の味が変わる場合
- 酒かび、酒くさり
- 外部より流入
- 残酒をぬいてパイプ洗浄、塩水を使用すると効果的です
9.漏電する場合
- 空炊きによるヒーター破損
- 部品交換
- 内部に水及び酒こぼれ
- 洗浄して乾燥させる、オーバーホールを行う
◎故障か破損したと思われたときは、危険ですので使用は禁止して下さい。